動物性・植物性の有機質が原料の「有機肥料」・鉱物などの無機質が原料の「化学肥料」

有機肥料(有機質肥料)とは、堆肥や油かす、魚粉など動物性または植物性の有機物を原料とした肥料のこと。対して化学肥料は鉱石や空気中の窒素など、自然界に存在する無機物を原料に化学合成した肥料です。

有機肥料も化学肥料もそれぞれ特徴があります。きちんと理解すると”農家さんのこだわり”が分かるかもしれないですよ😊!

有機肥料

有機肥料(有機質肥料)とは、牛ふんや鶏ふん、魚粉など動物性の有機物を原料に作られた肥料や、油粕や米ぬかなど植物性の有機物などの肥料を指します。

有機肥料の主な特徴は、土へ栄養を与えたり、土壌改良効果があります。
野菜が育つためにに必要な栄養素は「窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)」などの無機養分。土中にあるこれらの養分を根から吸い上げて育ちますが、限りがあるのでやがて養分は無くなってしまい「痩せた畑」になってしまいます。

これを補うために肥料を入れますが、有機肥料はそのままでは養分にはならず、土の中で微生物の働きによって分解する事で必要な養分に変わります。そのため野菜が養分を吸収するまでに時間が掛かるので、肥料の効果が長く効くのが大きな特徴です。また、土中で分解できなかった有機物の一部は土の団粒形成の生成に役立ち、これが土の通気性(柔らかさ)や保水性を高める効果をもたらしてくれます。

化学肥料

化学肥料とは、野菜の成長に必要な養分をまとめた肥料で、水に溶ける事で野菜に養分を与えることができる即効性の高さがポイントです。

原料は鉱物や空気中に含まれる窒素など自然界に存在しているもので、これらを抽出・調整(化学合成)したものとなっております。「化学」といった響きから有害なイメージを抱かれる方も多いのですが、「野菜の成長に必要な養分だけをまとめた肥料」と思ってください。そのため化学肥料には土壌改質効果がありません。
また、化学肥料は水への溶けやすさがポイントですが、水への溶け具合を調整することで効果のタイミングを調整させたものもあります。

土をヒトと見立てると分かりやすく、有機肥料が普段食べるごはんで、化学肥料が栄養ドリンクやサプリメントと考えていただくのがイメージしやすいかなと思います😊!

肥料の効果を踏まえた使い方が重要

野菜にゆっくり養分を与え、土を柔らかく水分を蓄えて養分の吸収をしやすくしてくれる有機肥料、野菜の成長に即効性が高い化学肥料。それぞれ肥料の効果は違うので、目的に合わせて使い分ける事がポイント。
肥料の使い方によって土の性質は大きく変わってしまうので、適切な量を最適なタイミングで使うのが重要です。バランスの良い土づくりで地力を高め、その野菜が育つ力を引き出せるようにすると、野菜づくりは一段と楽しくなります。